プロジェクト
建築学科では、地域と連携した様々なプロジェクトが動いています。
竪穴住居復元プロジェクト
プロジェクトの目的
竪穴住居復元プロジェクトは、いなみ野ため池ミュージアム運営協議会が進める「ため池環境の保全」、ひょうご森の倶楽部が取り組む「里山林の保全」、兵庫県立考古博物館と考古楽倶楽部が取り組む「史跡の保存整備と活用」に、明石工業高等専門学校の「地域活動と建築技術の実践」という、それぞれの取組みの連携を進めるため2008(平成20)年に発足しました。
主な活動内容
里山林保全活動との連携:竪穴住居部材切り出し
里山整備を進めるボランティア団体「ひょうご森の倶楽部」の活動地2カ所で、竪穴住居の建築部材となるコナラ・クリ・アベマキを切り出しています。
ため池環境保全活動との連携:葦(よし)刈り
兵庫県稲美町加古大池で、屋根葺き材として利用する葦を刈り取っています
史跡の整備と活動:竪穴住居の復元
史跡大中遺跡内に竪穴住居を復元しています。茅葺き作業は、実際に茅葺き職人のアドバイスを受け技術を習得しながらおこなっています。竪穴住居の完成後は、歴史学習や古代体験活動の場として、また、それぞれの取組をPRする場として活用しています。
ため池プロジェクト
日本一の溜池数(43,347個所)を誇る兵庫県内でも東播磨地域は文化庁選定の「文化的景観180カ所」に選ばれた高密度溜池地域です。溜池は人が手を加えながら自然と調和した二次的な自然として生物多様性を育み維持されてきました。しかし、農業従事者の減少と都市化に伴い水環境を維持してきた仕組みが持続できなくなり、富栄養化による水質悪化とそれに伴う悪臭問題、ユスリカ問題、外来種の繁殖による在来希少動植物の消滅といった大きな問題を抱えています。明石高専の建築学科の学生を中心に、生態系(エコロジー)の働きを利用した技術(テクノロジー)を活用した新たな溜池の保全方法を実践しています。ため池の水を抜き、池底を乾かすのも、水質浄化に有効な方法です。そのため、魚取り(カイボリ)を行う必要があり、学生が活躍しています。1匹が10㎏以上もある魚を取るのは大変ですが楽しい作業です。